犬種ごとに体の構造や体重のかかり方に特徴があり、それが歩行トラブルの原因になることもあります。

・ダックスフンド・コーギー：背骨が長く足が短い体型は、椎間板ヘルニアを起こしやすく、後ろ脚の麻痺につながるリスクも。
・バセットハウンド：体重に対して足が短く、関節への負担が大きくなりやすいため、歩行に支障が出るケースも少なくありません。
・ジャーマンシェパードやラブラドールなどの大型犬：体重が大きいぶん、股関節形成不全や変形性関節症など、下半身にトラブルを抱えやすい傾向があります。
・パグ：独特の骨格構造から、脊椎に問題を抱えやすく、それが歩行障害につながる場合があります。
こうした体の特性を理解して、早めに足腰のサポートを検討することが、元気な毎日を長く続けるポイントになります。

車椅子は、歩く力を補いながら“自分の足で動く喜び”を支える大切な介護アイテムです。
上手に使っていくために、以下のようなポイントに気をつけてあげましょう。
・サイズ調整：体格に合った車椅子を選び、きちんとフィットするように調整することで、快適に使うことができます。
・定期的なメンテナンス：タイヤやフレームの状態、汚れや破損をこまめにチェックして、安全な使用を保ちましょう。
・皮膚ケア：装着部位がこすれることで肌トラブルが起きやすいため、皮膚の状態をこまめに確認し、清潔を保つことが大切です。
・段階的な慣れ：最初は短時間から始めて、少しずつ装着時間を延ばすことで、ストレスなく慣れてもらいましょう。

車椅子や補助具の使用を始める際は、必ず獣医師に相談し、我が子の状態に合った方法を選ぶことが重要です。
そして定期的なチェックアップで、体調や筋力の変化に応じてケアの内容も見直していきましょう。
一緒にできることを、焦らず、少しずつ増やしていく。それが、やさしい介護の第一歩です。